歯ぎしりは食い止められる??〜歯ぎしりの原因と治療法〜|たつみなかにし歯科医院|大阪府池田市の歯医者

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歯ぎしりは食い止められる??〜歯ぎしりの原因と治療法〜|たつみなかにし歯科医院|大阪府池田市の歯医者

歯ぎしりは食い止められる??〜歯ぎしりの原因と治療法〜

こんにちは、たつみなかにし歯科医院です。

外もかなり暖かくなり、過ごしやすい季節になって参りました。

新年度も始まりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

さて、今回は”歯ぎしり”についてのお話しです。

以前に、歯を失う原因として、

歯周病、むし歯、歯の破折とお話をしましたが、

まさしく歯の破折の原因となるのは、この”歯ぎしり”であることが圧倒的に多いです。

 

歯ぎしりとは、食いしばりとも言いますが、無意識のうちに上下の歯を合わせることで、

歯に大きな力が加わることです。

就寝時により顕著ですが、起床時に食いしばる癖のある方もいらっしゃいます。

起床時に食いしばる事を、TCH(Tooth Contacting Habit 上下歯列接触癖)と言います。

歯と歯が接触することで、歯自身にもお口の周りの筋肉にも負担がかかります。

起きている時は、自分にTCHがある事を意識する事で、改善することは可能ですが、

寝ている時は、無意識下で歯ぎしりを行なっているため、止めることが難しくなります。

 

〜歯ぎしりの種類〜

皆様、歯ぎしりに種類があるのはご存知でしょうか?

歯ぎしりには大きく分けて次の3種類があります。

①上下の歯を噛み合わせて、横にギリギリ擦り合せるもの(グラインディング)

②上下の歯を強く合わせて食いしばり、音が出ないもの(クレンチング)

③上下の歯を物を食べるようにカチカチ合わせるもの(タッピング)

 

歯ぎしりがありそうな患者様に、他人に歯ぎしりを指摘されることはよくあるか聞くことがあります。

指摘される方は、①③の方です。

実際にこの二つは音がなりますので、気付かれることが多くなります。

しかし、お口の中に歯ぎしりの兆候は見られるものの、指摘されない方もいらっしゃいます。

それが②の方です。

この手の食いしばりをされている方は、顎を大きく動かしたりすることがないため、

音がなりにくく、見過ごされがちです。

ですが、実はこの食いしばりが一番歯に負担がかかっており、歯の破折に最も関係します。

〜歯ぎしりの原因は??〜

歯ぎしりの原因は、何でしょうか。

噛み合わせの不調和、精神的なストレス、身体的な疲労やストレス、

スポーツ選手や瞬発的な力が必要な職業についている人で、瞬間的に歯を食いしばることが習慣になっている、

などが関連性が高いと言われています。

ですが、これらはあくまでもそういった方に多く見受けられるという傾向の話なので、

実際に学術的に証明されているものではありません。

脳が活動していない状態での無意識下の歯ぎしりは、原因がわからないのが現状です。

そのため、原因療法が行えないため、我々は対症療法でしか対応できません。

ただし、精神的なストレス、身体的な疲労、ストレスや、噛み合わせのズレが、

歯ぎしりを増悪するといったデータも出ているため、そういったものに対する対策も必要になってきます。

〜歯ぎしりは何が悪いの??〜

歯ぎしりは何が悪いのでしょうか?

歯ぎしりは一見、音がなければ悪くないことに思えるかもしれません。

しかし、寝ている時の食いしばる力というのは、起きている時の3〜5倍と言われています。

起きている時は、脳の制御によりせいぜい思いっきり噛んだとしても、自分の体重ぐらいが原因と言われています。

では、自分の体重の3〜5倍の力が、寝ている時に持続的に歯に加わればどうでしょうか?

いつ歯に症状が出てもおかしくないでしょう。

治療している詰め物が外れたり、健全な歯がパキッと欠けてしまったり、

歯そのものが真っ二つに折れてしまったりと

様々なトラブルを引き起こします。

また、歯と歯を継続的に擦り合わせていくことで、歯同士がすり減っていくといったことも起きます。

 

これを咬耗といいますが、歯がすり減って短くなっていくことにより、噛み合わせがどんどん低くなっていったり、

ものを噛みにくくなったり、顎の関節を痛めてしまったりといったことを起こしやすくなります。

〜歯ぎしりの治療法、対策は??〜

さて歯ぎしりの治療法ですが、残念ながら原因がわからないため、歯ぎしりを止めることは出来ません。

そのため、歯ぎしりによるダメージを少しでも減らすことが重要になってきます。

では対症療法として何があるか見ていきましょう。

1.マウスピース(ナイトガード)

「結構歯ぎしりしてるので、マウスピース作った方がいいですね」

と言われたことのある方も多いのではないでしょうか?

これは、夜寝るときに上の歯にはめる装置のことです。

歯科医院で上の歯ならびの型取りを行い、それを元にマウスピースを作成します。

そのマウスピースを寝ているときに装着することで、歯と歯の間にマウスピースが介在し、

歯に大きな力がかかることを防ぐことが出来ます。

マウスピースは、保険治療で行えるため、歯ぎしりがある、もしくは指摘された方は、

ぜひマウスピースを使用して、ご自身の大切な歯を守ってください。

<デメリット>

・違和感がある

・つけるのを忘れてしまう

・出先に持っていかないといけない

 

2.ボツリヌストキシン

皆さんは「ボトックス」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

芸能人がよくエラを小さくするために、ボトックス注射をしているなどと、

言われているのを聞いたことがある方も少なくないかもしれません。

ボトックスというのは実は商品名で、実際にはボツリヌストキシンという薬剤を、

筋肉に作用させることで、筋肉の本来の作用を弱めることが出来ます。

歯ぎしりというのは、寝てる間に上下の歯を合わせることです。

上下の歯を合わせると、咀嚼筋と呼ばれる口周りの筋肉が収縮します。

筋肉に持続的な負荷がかかり続けるということは、筋トレをしているようなものです。

ジムに行って筋トレをされている方はお分かりだとは思いますが、

筋トレを持続することで、筋肉の厚みが増し、力が増強します。

それにより、より歯にかかる負担が増え、歯や被せ物を壊したり、

顎関節により強いダメージを与えてしまいます。

そのため、ボツリヌストキシンを筋肉に作用させ、筋肉を脱感作させることで(収縮しないようにする)

歯ぎしりによるダメージを軽減します。

歯ぎしりを止められない以上、その力を弱めるという方法です。

<デメリット>

・保険外治療になる

・ボツリヌストキシンの作用期間があるので定期的な追加投与が必要

・噛み合わせが弱くなるため、食べにくくなるリスクあり(個人差あり)

 

以上が歯ぎしりの治療法になります。

お口のトラブルを抱えていらっしゃる方は、歯ぎしりによって虫歯になったり、

歯周病が増悪したりするケースも少なくありません。

逆に、歯ぎしりのない方は、何十年歯医者に通っていないにも関わらず、

お口のトラブルを訴えるという方は少ないように思います。

もちろん、お口の中のメインテナンスがしっかりなされているという前提のもとですので、

トラブルがなくても、必ず定期検診は受診されてくださいね。

 

いかがでしたでしょうか。

歯ぎしりがお口の中に及ぼす影響は大きいことがわかっていただけましたでしょうか。

ご家族に指摘されたり、起床時顎がだるい、痛いなど自覚症状がある方はもちろん、

自覚症状がないけれども、虫歯になりやすかったり、奥歯が定期的に痛んだり、

そのほか気になる症状がある方は、ぜひ一度相談に歯科医院を受診してくださいね!

 

今回も最後までお読み頂きありがとうございました!!